文字は墓石の正面・側面に刻みます。家族を合祀する一般的な家墓なら、

  • 棹石の正面に家名など
  • 棹石の右側面には埋葬者の戒名、没年月日、享年など
  • 台石左側面、棹石の左側面や裏面には、建立年月日、建立者名など
を刻むことが多いです。あるいは墓石の横に墓誌を建て、そこに刻むこともあります。

 

文字を刻む

棹石の正面にどんな文字を刻むのかは自由です。文字や書体に決まりはありません。一般的に多く使われているのは、楷書体、行書体、隷書体の三つの書体です。文字は「静」→「靜」のように、点画を略した略字ではなく、正字(旧字)を使うのが良いとされています。
一度彫ってしまったものを彫りなおすということはできないので、よく考えて決めることが大切です。

  • 家名を刻む
  • 一般的に見られるのが、家名を刻んだ墓石です。家名の刻み方にはいくつか種類があります。「○○家」、「○○家代々」、「○○家先祖代々」、「○○家累代」などがあります。それぞれの家名の下には、「之墓」とつける場合もあります。また家名の上に仏を表す梵字を入れたり、家紋を入れたりもします。梵字は宗派によって違いがあります。わからない場合は、どんな文字をどのように入れれば良いか、お寺に確認しましょう。

  • 戒名や俗名を刻む
  • ひとりだけの墓石や、夫婦一組だけのお墓には、個人の戒名や俗名が刻まれたものが多くあります。戒名を刻む場合も家名を刻む場合と同様に、宗派によっては、上に梵字などを刻む場合もあります。
    夫婦墓では、夫婦二人の名を刻みます。この場合、夫の名は右、妻の名は左に刻みます。

  • 名号や題目、経文を刻む
  • 仏教式のお墓の伝統的な形として、墓石に信仰する宗派の名号や題目、経文などを刻んだものもあります。宗派によって異なるので、お寺に確認しましょう。
    ・浄土宗、浄土真宗など・・・「南無阿弥陀佛(なむあみだぶつ)」
    ・臨済宗、曹洞宗などの禅宗・・・「南無釈迦牟尼佛(なむしゃかむにぶつ)」
    ・日蓮宗など。独特のヒゲ文字を使って刻まれる・・・「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」
    ・浄土宗、浄土真宗など・・・「倶会一処(くえいっしょ)」

  • 好きな文字や言葉を刻む
  • 墓石の形が様々になってきたように、墓石に刻まれる字も、宗教にとらわれない個性的なものが増えてきました。「心」や「愛」といった、漢字一文字を刻んだものや、「やすらぎ」「敬愛」などの言葉を刻んだもの、詩や俳句、文章の一部などを刻んだ墓石もあります。記念碑的なお墓は、その人をイメージした文字や言葉が使われます。しかし家墓として代々継承していくお墓では、あまり望ましくありません。また宗教的に、合わない文字や言葉もあります。自由に文字や言葉を墓石に刻むことのできない墓地もあります。特に寺院墓地では、確認が必要です。

    良く刻まれる文字・言葉

    心・愛・絆・和・静・寂・浄・礎・憩・風・空・宙

     

    やすらぎ・やすらかに・敬愛・慈愛

戒名・没年は側面や裏面に

和型の家墓では、棹石の側面や裏面に戒名、没年月日、俗名、享年を刻みます。どこにどんな順番で刻んでいくかは、宗派や地域によって違います。向かって右側面の右側から刻んでいく場合が多いようです。墓誌を建ててそこへ刻む場合もあります。
俗名は生前の姓名で、煩悩に満ちているということから、墓石に刻まないという考え方もあります。個人墓や夫婦墓で、戒名を棹石の正面に刻んだ場合、没年月日や俗名、享年を棹石側面や裏面に刻みます。

建立者名・建立年月日は左側面や裏側に

墓石には建立者名、建立年月日も刻みます。
棹石は仏石のため、刻むのは避けます。上台石左側面に刻むことが良いとされていますが、上台石左側面は狭いため、棹石の左側面や裏側に刻むことも多くあります。
建立年月日は、「○年○月吉日」としたり、埋葬者の回忌、法要などの年月日にします。
年号は和型では、元号で表記します。洋型では西暦が増えています。

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